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VRChat のアバターを作ってみた

久しぶりに Windows マシンを自作して、VR HMD の PICO 4 を購入したので VRChat を始めてみた。 色々とアバターを試しているうちに、「自分で作ったらどれくらい大変なのだろう」と気になったので、アバターを作ってみることに。

まずは完成したアバターをお見せしましょう。名前は「Prototype 氏」です。

Prototype 氏 in Avatar Testing ChamberPrototype 氏 in Avatar Testing Chamber

OneRoom -A- ワールドで東京タワーを臨む Prototype 氏OneRoom -A- ワールドで東京タワーを臨む Prototype 氏

KOWLOON SHISHA NIGHT ワールドでシーシャを嗜む Prototype 氏。ちょっとしたホラーKOWLOON SHISHA NIGHT ワールドでシーシャを嗜む Prototype 氏。ちょっとしたホラー

可愛いですねー (?)

ポリゴン数は 428、パフォーマンスは Excellent。

まあ、可愛いと言えるかは難しいところだが、自分で作ってみると愛着が湧くものだ。 動いている様子は以下のツイートで確認できるのでよかったら。

どうしてこうなった

アバターのモデリングには Blender を使うらしい、ということで書籍や YouTube のチュートリアルで入門していたのだが、数日 Blender を触ったあたりで、「人体モデルを作るとして、この調子だと数ヶ月かかるのではないか...」と感じ始めた。

YouTube でモデリングのチュートリアルやタイムラプスを観ていると、絵を描く能力をはじめ、人体の構造に関する知識など、さまざまなセンスやスキル、時間などが必要なことが分かる。 このまま続けても挫折する可能性が高いので、棒人間でもいいから VRChat で動くアバターを作ってみて、それからどうするか考えることにした。

モデリング

「ワニでもできる」シリーズを観ながら、モデリングから Unity でのセットアップを行った。

雑すぎるにも程があるが、こんなモデルを作成した。

Blender 上のモデルBlender 上のモデル

顔を省いたので、テクスチャについてはスキップした。

ボーン・ウェイト

ボーンとウェイトについては、「ワニでもできる」シリーズで紹介されている自動ウェイトがうまく動かなかったので、以下の動画を観て手動で作業した。

ただ、手順通りにやると Chest ボーンが入っていない。Unity でリグの設定をするときにエラーになるので Chest ボーンを入れるようにする。

Unity

Unity の作業も「ワニでもできる」シリーズを参照。

動画では VRCSDK2 を基に解説されており情報が古いため、VRCSDK3 に対応した記事を参照しながら作業した。現在推奨されている VCC (VRChat Creator Companion) でも同じだった。

シェーダーは lilToon を使用した。プリセットに「金属 (MatCap)」というものがあって、見た目に謎な感じが出てよかった。

lilToon でプリセットの金属 (MatCap) を適用したときの例lilToon でプリセットの金属 (MatCap) を適用したときの例

アバターのポリゴン数がおかしい時

アバターをビルドするときに一つハマったことがあって、ポリゴン数が 2147483647 とエラーが出て混乱したが、「Read/Write disabled」の Auto Fix をクリックしたら解消した。

動作確認

Publish する前に Offline Testing で動作確認した。

動作確認は Avatar Testing Chamber ワールドでやると良さそう。 自分のアバターの姿を客観的に確認できたり、踊らせたりとアバターのテストに便利な機能が揃っている。

Avatar Testing ChamberAvatar Testing Chamber

また、Unity でパラメーターをいじって何度もビルドする時は VCC の Tools から起動できる VRC Quick Launcher が便利。 「Watch avatars」にチェックを入れておくと、ビルドを実行するたびに VRChat 上でアバターをリロードしてくれる。

上記の Avatar Testing Chamber のインスタンスを Invite で作っておいて、Instance info を Join に設定し、Instance link に vrchat:// から始まる起動リンク (Launch World ボタンからコピーできる) をペーストしておくと VRChat を起動してすぐにインスタンスに Join できる。(Create でも出来そうだけど、自分がやった時はうまく動かなかった)

VRC Quick LauncherVRC Quick Launcher

これからどうするか

雑すぎるがアバターを作るという目標は一応達成できた。

いきなりクオリティの高いアバターを作るのは無理なので、まずは購入したアバターに手を入れるところから始めて、VRoid でアバターを作ったり、素体を改変するなど、少しずつステップアップしていくのが良いのだろうと考えている。

3DCG そのものは面白いので、Blender やモデリングの勉強は続けたい。

アバターを作って販売している方々の凄さも分かって、身体以外に服などもデザインやモデリングしたり、身体や表情に関するあらゆるシェイプキーを作成したり、Unity で様々な設定をして、それを数千円の価格帯で購入できるのは安いと感じた。 1 つのアバターに対してデザイン、モデリング、Unity でのセットアップを分担している例も見かけたりするが、あれを一人でやるのは大変だなあと本当に思う。

いい勉強になった。

VRChat